konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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(旧)$100 Laptop

しばらく見ないうちに、$100 Laptopがだいぶ模様替え。

missionhardwaredesign

もうだいぶ有名になりましたが一応簡単に触れておくと、 これは超安価なコンピュータを発展途上国の子供全員に配ってデジタルデバイド解消、初等教育の刷新をめざそう、 という野心的なプロジェクトで、MITメディアラボのグループ(現在はスピンアウトしてOLPCという非営利団体)にAMD、Google、 Linuxコミュニティといった反ウィンテル連合が肩入れして進めているもの。 当面の価格が$100じゃなく$140になっちゃったためか、名称変更して今はXO Laptopと呼ぶことにしたらしい。

・リニューアルしたOLPC公式Webサイト

・最近の日本語記事

ブログでは全然アップデートしてませんでしたが、去年の夏の終わり際からUNDPで、これをマケドニアへに導入する、 という検討をしていました。なんとマケドニアには人口の95%をカバーする無線LANインフラが整備されていて、 小学校は全部インターネットに接続済み、教師のICTトレーニングも進んでいます。今はデスクトップが学校ごとに数十台ある、という程度で (メンテされてない、とか色々問題はあるものの)教育現場へのIT浸透はちょっとづつ進展しており、$100 Laptopみたいなものを子供全員に配る下地はどの国と比べても整ってるのです。

OLPCの標準的なやり方は各国の政府予算なり寄付でラップトップを無料で配る、というものだが、 数年ごとのリプレースやメンテを考えると経済的に持続可能でないんではないか?  無線インフラが国中に行き渡ったマケドニアの地の利を活かし、月2~3ドルのISP接続料を利用者に課金して収益が出せる、 官民共同事業にしてしまえないものか? というのが、我らがGSB (Growing Sustainable Business for Poverty Reduction)的に考えたアプローチ。夏以降もUNDP現地事務所と図ってボストンのOLPCとやり合い、 年末ごろにはマケドニアの副大統領や教育相も乗り気になって、官民双方を巻き込みながら検討が続いているところ。

ケネディスクールでは先学期、科学技術と途上国開発政策、という授業をとり、教授にアドバイスをもらいつつ検討を進めていた。 この教授はすっかり$100 Laptopファンになって、「konpe、1台もらってきてよ~」とか言ってたと思ったら、 いつの間にかOLPCのボードメンバーになって入り込んでたりする。なんだか$100 Laptopをよく知ってる奴がいる、というので、 友人・知人から、「ナイジェリアへの導入で政府の手伝いを頼まれたのだけど」とか「ルワンダが最近導入を決めたんだけど」 みたいな話が色々舞い込む。しまいには、ケネディスクールで今年から発刊することになった雑誌(Kennedy School Review:Harvard Business Reviewの公共政策版を目指すということらしい)に事の顛末を出すことになったり。

ぶっとんだビジョンが製品になり、いろんな分野の人を巻き込み、一大ムーブメントになり、だんだん世の中が前進する。 個人のパワーと技術のパワーが掛け合わさって燃え上がるさまを感じて、なんとも嬉しくなる。いまやネグロポンテ(メディアラボ初代所長) の代名詞みたいになった本プロジェクトは元々は、僕をメディアラボに紹介してくれた中村伊知哉さんによれば、 日本からアスキーを休んでメディアラボにしばらく来ていた西和彦さんがネグロポンテにあげたアイデア。 メディアラボに多額の私財を寄付したCSKグループ創業者、故・ 大川功氏の夢から巡り巡って、僕がたまたまCSKさんからメディアラボに出入りする機会をいただき、 こんな形でお手伝いをすることになろうとは。また、大川さんが提案したジュニアサミットに出席した初代こども代表の1人は、 いまやメディアラボの博士課程で学んでいる。ラボで彼と初めて会った時、初対面なのにお互いやたら感激して抱き合ったのを覚えている。

縁というのは不思議だ。ケネディスクールで真面目な顔して世界を学ぶにつれて、人は救えないものだ、 と思わされてしまうことが時たまある。MITに戻ってくると、人にバカと言われそうな議論に興じるうちに、 人も捨てたものではないのかなと思えてきたりする。貴重な体験をさせてもらっているなあ、としみじみ。世間にもらった恩は、 世間に返さなあかんのです。そんな気にさせてくれる、諸々の機会と周りのサポートに感謝です。

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コメント


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世界の子供がlaptopをみんな一台ずつもったら,世界のエネルギー消費があがり,温暖化もすすんでしまうかもしれない.
一人1台laptopを渡すだけでなくて,セットで植林用の苗木をあげるとか,どう?

nick | URL | 2007-02-22(Thu)12:22 [編集]


お。それもいいかな。
エネルギー問題もどうにも難しいね。たぶん世界中の子供が1年間にPCで使うエネルギーより、中国に建てた工場に電力供給するために石炭が燃えて、企業数社が1年間に使うエネルギーが数倍でかいのではないかな・・・。
そういう構造を解決する人が世界のどこかから出てくるために、あるいは草の根的に問題を考えられる人の母集団が増えるために、世界の初等教育がまともになることはとっても大事だと思います。

konpe | URL | 2007-03-16(Fri)13:15 [編集]


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