konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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Sensible Organizations

KSGでの生活がようやく落ち着いてきた矢先、今年もやってきてしまった嵐の一週間・メディアラボのスポンサーミーティング。

年明けから始まったセンサーネットのプロジェクトは、 新学期開始にあたり参加企業も増え、スローンの学生チームを再編成し、心強いメディアラボの面々も新たに参加。 学生のゲリラ的プロジェクトから授業に格上げになり、 ようやくできた手作りハードウェアを使った各種実験を交えての研究プランニングと事業化検討継続との同時並行で動いている。 ハーバードの心理学方面の先生にも力を借りることになりそう。先学期末、 締め切り直前に徹夜明けのもうろうとした頭でエイやと決めたプロジェクト名「Sensible Organizations」は、 Sandy Pentland教授が今回のスポンサーミーティングで大々的にキャンペーンを張り、すっかり知れ渡った模様。 ポスターセッションをやり、スポンサーの方々とお話し、 スポンサー入りを検討している日本企業の方々にまでなぜだかお招きいただいてお話をした。目が回る1週間だったがいろんな出会いもあり、 今後の発展がますます楽しみ。

今回もはるばるボストンにきていただいたメインスポンサー某社・基礎研究所のラボ長Y氏と、メディアラボ内外で、 飯やら酒やらもご一緒しながらずいぶん意見交換をした。Visionaryとはこういう人のことを言うのだな、 と毎度のことながら感心させられてしまう方。プロトタイプのウェアラブルセンサーを出張中も常時身につけ、 自ら実験台になりながら次々と新しい用途を発明。自然科学の各分野からドラッカー、小林秀雄まで、 あらゆる方面からインスピレーションを得ては、本研究に新しい視点を投げかけてくれる。 自分も目先の作業にキュウキュウ言ってないで読書の幅を広げないと、と反省。

このプロジェクトで扱っているのは、身につけた音声・体動・近接センサーやPCに仕込んだソフトウェアを通じて自分の時間の使い方、 人との(対面・オンラインでの)接し方、チームでの議論の盛り上がり、組織の中での人の往来や情報の流れ、等々を測る技術。見える化する、 分析して改善案を考える、ということを超えて、リアルタイムなフィードバックを通じて個々人の行動に直感的・能動的に働きかけていく、 ということで価値を出そうとしている。体重計ができて人はダイエットをするようになった、というのと同じで、 これまでなかった刺激に人はやっぱり反応するものだ。

このプロジェクトに強い思い入れがあるのは、この手の製品を自分がはやく欲しいから。たとえば、以下のような具合に、 自分の時間の使い方を刷新する必要に迫られている気が・・・。

(1) Sloan...授業は2つ、週3コマ、チーム2つ。

(2) KSG...授業4つ、週9コマ、チーム3つ。

(3) Media Lab...不規則ながら週2~3回のミーティング。

(4) UNDP...夏の続き、目玉プロジェクトのお手伝い。主に夜、マケドニアと通信しつつ、ボストンで協力者チームを組成中。 (詳細はまた今度、HBSのこっちゃんさんのサイトにイントロ)

どれも手を抜けない・抜きたくない一方、数日刻みでクリティカルな締め切りが訪れ、ふつうにやっていてはすぐに生活が破綻するので、 きめ細かい優先順位の切替とモード切替が肝要。 授業の膨大な読み物や宿題は投入時間と得るものの大きさとを天秤にかけながら貪るように消化する一方、 頭を緩めてクリエイティブにならないと事が前に進まない局面も多々。(3)のヤマ場だった今週は、(1)(2)の授業には全部出たものの、 授業の準備については先週中に間に合った分を除き、バッサリ切って快眠重視、といった具合。今のところは勘と思い切りで回しているものの、 いわゆるスケジュール管理ではカバーできない、 時間の質とか知的活動の成果を追跡しつつ計画をダイナミックに補正していくようなツールが欲しくなる。前述のスポンサー某社のY氏は、 プロトタイプのセンサーと、まだ機械でできない性質の情報変換を主観で代替した紙の情報管理とを組み合わせ、 これに近いことを手作りで実現している(家計簿にちなんで、「時省簿」と呼んでいる)。そして本当にご自身の生産性を上げている。 Y氏の文章より:「人生の日々の新しいページ上に、私の行動が波形データに変換され、描かれていくのを感じる。限りある、 そして二度とない人生の時間に思いをはせ、その日の行動を顧みるきっかけとなっている」。うーん。やはりVisionaryである。

こうした個人レベルの用途もさることながら、センサーが本当に威力を発揮するのはチームレベル・ 組織レベルの用途までいった時だと思っている。これはややこしくなるので細かくは書かないが、いわゆるリーダーシップのとれる人、 が人の観察、組織力学の観察を通じて直感的に、暗黙のうちにやっている分析、判断、介入を、部分的にとはいえ誰でも使える形式知にする、自働化する、 ということを目指している。System DynamicsというのはMITが発祥の地で、著名な先生が今もスローンで教えているが、同様のアプローチを人間系にあてはめたSocial System Dynamicsとでもよぶべき技能をKSGは看板授業の1つであるリーダーシップのクラスで教えている。これをセンサーとソフトウェアで実現したい、というのが適切かもしれない。こと、 自分が主導するチームが複数あって毎回のミーティングでそこそこ難しい知的生産を積み上げていかないと間に合わない、という状況で、 1+1を手堅く3とか4に引き上げられる環境はとてもありがたいはず。はやくできてほしい。いや、はやく作らないといかん。

ちょっと飛んだことも書いてますが、それなりに価値を信じて取り組んでいます。とはいえ、自分の1/4、 という割り切りでやる分には楽しいものの、研究者として自分の将来をかけて専念するとしたら、と想像してみると、 ゾッとするほどチャレンジングなのですよね。何にも専念しなくて済む3年間、そうはいってもどこかに突っ込んで何かしらモノにしないとなあ、 などと時折フラストレーションを感じつつ、来週のスケジュールを見るとそんな迷いもすぐ引っ込んでしまう、忙しく楽しくも悩ましい日々。 あー、ツール欲しい。

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コメント


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僕もその時省簿欲しい!!

ぬま | URL | 2006-10-22(Sun)14:01 [編集]


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