konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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マケドニア・地方巡り

あっという間にすぎた第5週目。

気が付けば、10週間の仕事もこの週末が折り返し地点。「産業育成を通じた貧困削減」のターゲット業種が3つ程にほぼ定まり、 各業界のようすがだいたい見えてきて、来週からはいよいよ事業の設計、運営体制づくりに向けた官民のパートナー候補の巻き込み、 諸々の交渉事に移ろうという段。ここらで実地を見て回って、「最終受益者」になるはずの貧困層の生活実態を目に焼き付けておくのがよかろう、 と思い立ち、週末を使って地方巡りを企画した。

バルカン地域ぐるみの事業構築を一緒に企てているセルビアの同僚Nickと、 友達のTediおよびガールフレンドのMayaにお付き合いいただく。

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車をレンタルして、ベオグラードからはるばる5時間も運転してきたNick。このなんともレトロな車はセルビアの自動車メーカー製で、 「西側諸国」ではまったく見かけないけれど、旧ユーゴの技術の結晶。

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そしてこのレトロな内装。エアコンは勿論、オーディオも一切ない。それでも日本車でも欧州車でもなく、 これに乗りたかったのだというNick。自分の祖国はアメリカだと言っていたけど、やはり父親の生まれ育った国には相応の想いがあるのだ。

セルビアでは、マケドニア以上に民族対立が深刻。ベオグラードのナンバーをつけた車でマケドニアに行くといったら、周り中から 「アルバニア人が住む東部の地域には近づくな」と警告されまくったという。 武装アルバニア人勢力がセルビアからの独立を目指して活動しているコソボでは、セルビアの車に乗っていたというだけで外国人を銃殺、 みたいな事件がいまだに起きる。

いっぽう、東に行こう、オフリド湖に行こう、とはしゃぎまくるTedi達。オフリド湖というのは、 お金持ちが別荘を持っていて夏休みに家族ぐるみで滞在、 そうでなくても教会がたくさんあって信心深いマケドニア正教の信者たちにとっては聖地、かつ綺麗な湖がビーチリゾートにもなっているという、 日本でいう軽井沢と京都と沖縄を足したみたいな場所。・・・・アルバニアとマケドニアの国境地帯という、若干きな臭い立地でもある。

Tedi達は、というよりマケドニア人は全般的に、「オーケー、ノープロブレム」を連発して能天気この上ない。 この車で行くのはヤだなあ、と腰が引けまくるNickもTedi達の勢いに押し切られ、結局行くことに。

スコピエを一歩出ると、景色はとたんに牧歌的になる。

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まずは西へ、そして南へ。九州より小さいマケドニアは、土日をかければ充分回れる広さ。 数字と記事と聞き取り調査で研究した農場なり工場なりを見て回る。農作業中のおじさんを発見しては、突撃インタビュー、発見多数。 これはもっと早くやるべきだった。やっぱり生情報をあたるのが鉄則、 と痛感。

ひととおり「仕事」を済ませて、東のオフリドへ。

道中、車を止めてくれ、というTedi。「秘密の場所へ案内してあげるから」というので茂みをかき分け付いていくと、、、

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オフリドの水源。 青い羽のトンボがひらひら飛んで、一句詠んでみたくなるような場所。

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オフリド湖はこんなところ。時間が止まってるみたいです。

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大昔の王様が「宗教と文化の中心地」に指定して栄えたオフリドには教会が365個あって、年中違うところでお祈りができるんだとか。

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国境に沈む夕日。

あの向こうの山はアルバニア、この分かれ道を左に進めばアルバニア、とTediは興奮気味。また言ってるよ、行ったことないくせに。 この車にはラジオはないけどTediがいるからいいや、と笑う一同。オフリド湖のアルバニア側にある島は蛇の島といって、 へびがあんまりいっぱいいるので上陸できないのだとか、アルバニアとマケドニアを隔てて湖から北に流れる川は夢の川といって、 あんまり広くて長いので、舟で渡ろうとすると眠ってしまって知らない所に流されるのだとか、いろんな話が飛び出す。 彼らにとってアルバニアは、やっぱり近くて遠い国。

ちょっと車を停めてしばらく眺めたい、みたいな場所が国中にあって、道中まったく退屈しない。あれもこれも、 見せたくて仕方がなかったTedi達はじつにうれしそう。夜になっても灯りがないので、星空も迫力満点。経済発展がうまくいけば、 観光地開発もきっと進む。今見ておかないとそのうち変わってしまうのだろう、この風景も、人も。複雑な気持ちで窓の外を眺める。あと5週間、 大事に過ごしたいと思う。

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