konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

国、経済、民族

金曜日、またまたウィーンに戻ってきて3件ばかりミーティング+会食。見れば見るほど、オーストリアって国は余裕にあふれてますな。

仕事のほうはそこそこ順調で、NY本部のGSBがやりたいことと、マケドニア事務所の現地の課題が交差するところを見出しつつ、 ターゲットが徐々に定まってきた感じ。

マケドニアは、GSBがこれまで活動の中心にしてきたアフリカ、南アジアと違って、 まがりなりにもかつては工業国としてそれなりの発展をみせ、アメリカに自動車を輸出までしていた旧ユーゴスラビアの一部。貧困削減、 といっても、アフリカでGSBがやってきたように、通信、電力、マイクロファイナンス、みたいなのとはちょっと違う。

1993年に分離独立するまでは、マケドニアは鉄の生産地として、旧ユーゴの中心地(現在はセルビア) のベオグラードを中心とした重工業地帯の一翼を担っていた。輸出先のほとんどが旧ユーゴだったので、 域内での度重なる戦争と分離独立で市場を失い、経済がガタガタになる。また、 独立後にはマケドニア共和国という国名をめぐって隣国のギリシャと争いがあり(ギリシャは、マケドニアの起源はギリシャにある、 と主張している)、経済制裁として国境封鎖をくらってまた大打撃。それでも90年代後半にかけ、なんとか経済が持ち直しつつあったところに、 こんどは国内アルバニア人武装勢力との紛争でまた打撃。

人口200万人の小国マケドニアでは、輸出産業を伸ばせないと経済成長はむずかしい。今、公式な失業率は38%、 GDPはせいぜい7000~8000億円。政府の優先課題は、EU加盟に向けた制度整備と経済成長、雇用創出、等々。 この間の国政選挙では左派が優勢になり、今後の連立の動向次第では海外からの投資誘致にさらに傾く可能性もある。

UNDPは、まだ経済政策立案能力に乏しい政府にがっちり食い込んで、 FDI促進や雇用創出プログラムの整備に中心的な役割を果たしている。そんな文脈でのGSBなので、経済成長・投資誘致・雇用創出 (ゆくゆくは貧困削減)に向けて優先度の高い産業分野はどこか、という問いが出発点になる。純輸出で強い産業はこれ、とか、 GDPの産業内訳と雇用の産業内訳から労働生産性が伸び悩んでいる産業はこれ、とか、ちょっとした分析をして議論してみると「おおー、 そうだったのか」という反応。って、こんな基本的な分析もしてなかったのか。

議論するうち、「日本の企業を誘致できないものか?」という話に。そんな訳で、感触を探りにウィーンに出張。 今回お会いしたのは経産省からJETROウィーンに来られている方、財務省からオーストリア大使館に来られている方、 あとスローン同級生でたまたまウィーンに旅行に来ている某氏。「うーん、マケドニアねぇ・・・。スロバキアとかルーマニアには、 色々出始めてきてるんだけどね・・・。せめてセルビアだったら、ロシアとFTA結んでるから、あるかもしれないんだけどねぇ」「いやいや、 でもこういう分野でこういう形だったら・・?」「うーーーん」みたいなやり取り。やっぱり難しいですよね。

ここまで小さい国で、できることの自由度は本当に小さい。国のGDPが、日本の優良企業各社の利益よりも小さいとは。 紛争と経済低迷の歴史をみていると、せめてユーゴスラビア連邦のままだったなら、と思ったりもする。経済よりも民族意識、 日本ともアメリカとも全然違う世界観。でも、国単位じゃなく地域単位でやらないと、成り立たないこともあるんじゃないかなあ。ということで、 来週頭はセルビアのベオグラードに行きます。NATO空爆の跡がまだ生々しく残る街。観光もしたいけど、どれだけできるやら。

スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

なんと、おもしろそうで有意義な・・・・
世界地図片手に土産話を聞けるのを楽しみにしています。

ryuuhei | URL | 2006-07-10(Mon)00:37 [編集]


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。