konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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05後半振り返り:勉強以外1

メディアラボ・課外活動・交友は、3つ巴になりながら進展した感がある。順を追って思い出していたら、 なんだか物語風になってしまったが今回はご愛嬌ということで。

メディアラボとMIT内の他学部、特にスローンとのつながりはあまり強くない。たまに50Kなんかで、 メディアラボとスローンの学生同志がチームを組むのが関の山。スポンサーミーティングに出て、CSKさんのお手伝いをしつつ、 ラボの研究内容を知るにつれて「スローンとの間でもっと広く、何かできないものか」と考えていた。「何か」じゃ何も動かない、 それが個別の技術・商売ネタだったら50Kと同じで単発止まりだし、と、授業中もうわの空になっていたのが10月頃だった。

そのままぼ~っとしてたら何もなかったかもしれないが、動いてみたら同じことを考えてる連中に出くわすものだ。人に会ううち、 カメラのピントが合うように、今回の企画は像を結びはじめたのだった。

 


 

スイス出身のNolは、だいぶ年上の2年生。以前は日本の骨董や伝統工芸品を欧米に売る貿易商を起業して日本に2年住んだ、 大の親日家でもある。 スローンでは50Kビジネスプランコンペを通じて知り合ったMITのエンジニアと組んでDNAチップ開発の会社を起こし、 VC回りをしながら資金集めに奔走。スローンでどう過ごすべきか、ということついて、僕は彼の思想に強い影響を受けていると思う。 ここに来て間もなく彼と知り合えた事はとても幸運だった。

NolはVC/PE(ベンチャーキャピタル・プライベートエクイティ)クラブという学生団体の中核メンバーで、MITの工学部・ 理学部の研究成果と学外のベンチャーキャピタルを引き合わせる活動を率いている。以前書いたi-TeamとかVentureShipのような学部間連携も彼のチームが切り盛りしていて、 特にi-Team(研究室レベルの要素技術を商業化手前まで持っていくプロジェクト)は、 彼が1年生の時にVC/PEでイニシアチブを取って発足させたもの。正規の単位がつく授業としてMITに認めてもらい、 アドバイザーの教授も付いてしっかり組み上がっている。

ベンチャーキャピタリストになりたい、というMBA学生は多いが、 よく知られている通りVCistは失敗も成功も知る元シリアルアントレプレナーにこそ務まる商売で、 MBA出たての若者がそう簡単に採用される職種ではない。 初めて名前を聞くようなVCからゲストスピーカーが講演にきてくれることはよくあるが、 固有名詞で大量の資金集めができるような超大物が学生相手に時間を取ってくれることはほとんどない。Nol達は、 MBAの一般学生には一切アナウンスしないでそんな超大物たちを一同に集め、スローンの教授、MITメインキャンパスの教授を引っ張り込み、 i-Teamのネタなんかも持ち出しながら旬の技術についての討論会をオーガナイズするというような活動を通じて、 VC業界とのコネを強めている。そんな中で大物に見初められた例外的な1人か2人が、 弟子入りのような形で卒業後にすぐVCに就職というパスに乗る。

もっとも、Nol自身はVCistになることには全く興味がない。彼の興味はMITの研究者とその技術だ。「ここ(MIT) ではSloanの学生には何の存在価値もない。外の人(VC)が欲しがるのはMBAでなく一流のサイエンティストと研究成果で、中の人 (サイエンティスト)が欲しがるのは何も持たないMBAでなく知恵と金のあるVCist。僕らMBA学生が重宝がられるには、 その間に入って両者を喜ばせることくらいしかない」 彼にとってVCとのコネは、学内ネットワーキングの武器でしかない。 古物商もDNAチップもたまたま目先の商機を見出したから手掛けているが、中長期的に彼が狙うのは、 社会的意義も商売のポテンシャルもはるかに大きい代替エネルギー技術。そのために今学期は、 文系出身なのに原子力工学科の授業まで取っていた。(工学部向けファイナンスでMIT水準を垣間見た今、 僕には恐ろしくてとてもマネができない)

時流の見立てとネタと勝算があるのだろう、今後3年間で軌道に乗せられるかが勝負だと言う。 エネルギー政策を学ぶためにハーバードのケネディスクールとスローンとのJoint Programに行く予定にしていたが、 時間がもったいなくなったのでキャンセル。この夏には経験のためにマッキンゼーでインターンをやり、オファーが出たがこれもキャンセル。 じつに真っ直ぐだ。「日本が世界に誇れる技術を生む国であり続けるために、自分に何ができるかを考えたいのだ」なんてことも話せる、 数少ない英語圏人の1人。

そんな経緯もあって、メディアラボのことを考えていた時、相談する相手として真っ先に頭に浮かんだのはNolだった。 工学部のラボと学外とをスローン経由でつなぐi-Teamと同様の仕組み作りが、メディアラボでもできないか? Central Squareの中華屋で日本式に彼のビールを注ぎながら、単刀直入に切り出してみる。「それ君がやるべき。やる価値大。即始めるべき。」  やっぱり話が早い。でも何から手をつけていいのやら。「いいかい、MITの仕組みはこうなっていて、 工学部とスローンはこうだけどメディアラボは・・・」 なるほど、なるほど。このリアル感、やっぱり座学をやりに来たんじゃないんだ。 こうじゃないと。・・・そうしてNolは、次に話すべきじつに的確な相手を紹介してくれた。(続く)

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