konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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メディアラボの友人たち

学期始めのお祭りも一巡し、Sloanの授業の負荷は増える一方。とはいえ力加減も分かってきたので、ばっさばっさ削りつつ、 MediaLabでの仕事の仕込みに着手。

仕事始めは10月下旬のスポンサー・ミーティングになる。これはラボが企業スポンサーを招いて年2回、 オープンハウス形式で行う一大イベントで、ニコラス・ネグロポンテ初代所長の基調講演に始まり、ラボの全教授・学生が研究成果をデモし、 世界中から集まるスポンサーの代表者がそれを吟味し、次の研究テーマが議論され、濃い情報が行き交う場。 まずはこれに出席してラボにキャッチアップすることになっている。とはいえ、300を超える研究テーマがある中で、 行き当たりばったりでは見て回れない。しばらくは、友達を増やしながら地道に情報を得て、勘所をつかんでおかないといけない。

ラボの最初の友人、Jackieは台湾からメディアラボに来ている博士課程の学生で、 学校のマッチングプログラムを通じてメンターにもなってもらっている。ほぼ隔週ペースで自宅庭に友達を招いてバーベキューパーティーを催し、 MIT台湾人団体のPresidentもやってたりと、やたら顔が広い。

人を幸せにする空間創りを志して建築を勉強したあと、建物では大きすぎる、なんて理由でメディアラボにやってきた彼のテーマは、食器、 冷蔵庫、台所、、、などなど、日々の生活に溶け込む「さりげない」テクノロジー。今は、近々結婚する友人にプレゼントする「花瓶」 を作っている。この花瓶にはセンサーとカメラと無線LANが付いている。結婚式場で各テーブルに置いておくと、 席に着いた誰かが笑ったのを花瓶が察知し、みんなの笑顔を順々に式場のスクリーンに映し出してくれるというものだ。曰く 「人生でいちばん幸せな瞬間だから、全部記録してあげたい」。技術的に新しいものは何もない。ハードコアにサイエンスをやっている他学部が、 それは研究か? と言いたくなるのもわかる。でも、要素技術でなく領域横断の視点の新しさで勝負する、まず形にしてデモして見せる、 メディアラボはそういうところだ。

彼のバーベキューは、彼の研究仲間も交えて面白い話がきける絶好の場だ。「人を幸せにするテクノロジーはどうあるべきか?」 なんて言い古された議論も、ここでは盛り上がる。Sloanのクラスメートを連れて行ってみたり、ボストンに来ている同僚・ 元同僚を投入してみたりと、組み合わせの妙も楽しい。

2人目の友人は、メディアラボで無線技術をやり、これまで3社ほど起業しているRich。うち1社、First Miles Solutionsは例の50K Business Plan Competitionから出た、「発展途上国向けのインターネットサービスプロバイダ」というもの。 通信インフラがまったくない途上国の田舎で、どうやってインターネットを使うのか? 彼の仕組みはこうである。 無線のアクセスポイントを載せたバイクが、あたかも郵便配達人のように村を巡回する。 ユーザー宅のパソコンにはメールやWebページのリクエストが溜まっていて、道行くバイクと無線でデータをシンクロ。 バイクは街に戻ってくると、衛星回線を通じてインターネットにメールを送り、Webページをダウンロードして村に持ち帰るのだ (CNNの映像) 。こんな冗談みたいなネットワークが、各国政府やUNDPの協力を得ながらルワンダ、カンボジア、コスタリカ、インドで稼動し、パラグアイ、 タンザニア、ケニア、コンゴにも展開しようとしている。

メディアラボが途上国をターゲットに開発している、100ドルPCプロジェクトとも連携しているという。 これはその名の通り100ドルで買えるノートPCで、Linuxや独自CPUで徹底してコストを抑え、電力がなくても手動発電で動き、 無線のメッシュネットワークでインターネット接続を共有する。政府から1万台単位で受注して、学校や農村にばら撒く計画が進んでいる。

社会的に意義がありかつ持続可能な商売、易しくはないはずだ。折りしもSloanの組織論の授業で、 近郊の企業をクライアントにして学生チームでコンサルティングする、なんてプロジェクトが始まりつつある。 今度Richと会うときに打診してみようか。

ラボでJackieと話していると、脇を通りかかった人を指しながらビックリするようなことを言う。「彼は、 事故で下半身をなくした後に自分の足を発明した真のサイエンティストだ」・・・き、機械の体。とても人工物とは思えない自然な動き。 メディアラボが最近力を入れ始めた領域、BiomechatronicsのHugh Herrだ。 いわゆるITとアートの融合という当初の研究対象から、基礎技術も応用も変容を続けるメディアラボ。まだまったく全容がつかめない。 来月のスポンサー・ミーティングは、ここで何が起きているかを知る上でも貴重な機会になろう。

じつはこの大事な催し、Sloanの中間試験とモロに日程がかぶっていたりする。さすがに試験をサボってしまって良いものか。 各授業のシラバスを見る。中間試験は成績の20%か。授業の発言と期末試験で挽回すれば単位落とすことはないな。。。 よからぬ事を考えてしまう今日この頃。さて、どうしたものか。

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コメント


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おひさしぶりです、かわねです!お元気そうで何より。
First Media Solutionおもしろいですね。実は友人が似たようなことをリサーチしようとしてた(UNIDOとMOT programの共同研究)ので、紹介しておきますね。
ところでスポンサーミーティングって一般人は見れないんですか?日程はいつなんでしょう。
メディアラボ、頑張ってほしいです。こっち(西海岸)では評判が良くないようです。。。

kawataku | URL | 2005-10-02(Sun)02:32 [編集]


スポンサーミーティングは来週、でも一般公開はしてないみたい・・・。
西海岸楽しそうだねー。これからますます西が羨ましくなる季節。

konpe | URL | 2005-10-12(Wed)11:23 [編集]


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