konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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続・MITの裏の裏

例の黒服「Hack主催者団体」 、新歓時期はとみに活発に動いているようで、毎晩のように怪しげな催しでキャンパスを賑わせてくれる。今日は「Sodium drop」 なる企画があるとのウワサを聞きつけた。

これは、読んで字のごとくSodium(ナトリウム)の塊を、橋の上からチャールズ川に投げ落とすという企画。 ナトリウムが水にふれるとどうなるか・・・そう、爆発しますね。高校の化学で見たアレです。この人達、 ほかにも古くなったピアノを寮の屋上からガシャーンと投げ落としては喜び、 こわれたディスプレイのブラウン管をぱりーんぱりーんと落としては喜び、なんてゆうか楽しみ方が痛快です。

このSodium Dropを教えてくれたのは、AshdownであたらしくルームメイトになったDon。 彼は地元マサチューセッツ州の出身で、学部からMITで学び、かの黒服集団の寮にも住んでいたという、MIT文化の権化みたいな男だ。 大学院生になってAshdownに引っ越してくるなり「寮なのに、みんな自分の部屋のドアを閉めてるなんてオカシイ」と言い放った、 コテコテの共同生活愛好者でもある。

Ashdownでは、互いに部屋を行き来したり「たまり部屋」で飲んだくれたりすることはない。公共スペースでのCoffee HourとかSunday Brunch、はたまたRed Sox観戦ツアーやダンスパーティーといった社交イベントはしょっちゅうあり、 みな仲良くなるが、日々の生活ではプライバシーを大事にしている。個人主義の国アメリカだけあって、自分が昔住んでいた寮とは違うなあ、 と思っていたら、Donが住んでいた「例の寮」はそうでもなかった。

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懐かしさにも似た親近感を感じ、つい忍び込んでしまった・・・。廊下は壁一面がアート、なかなか爛れた生活ぶりで嬉しくなる。

この連中、MITの学生が喜ぶツボを実に心得ている。今日のSodium Dropにも、見物客が300人程はいただろうか。 寮の中庭からチャールズ川にかかる橋までぞろぞろ大移動した末に、派手な閃光と爆音で観客を沸かせていた。

HackやSodium Drop、ピアノ落としやモニター落とし、はたまた壁登りなるものまで、 ここには一見バカバカしいが妙に惹きつけられる、アングラ的な趣がそこかしこにある。これはどこから来るのだろう? と考えていたら、 1つ思い当たるフシがあった。

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MITは、学生の自殺率がいちばん高いのだと聞いたことがある。

新入生に配られる「How To Get Around MIT」という冊子には、「Help!」 というチャプターに30ページ弱の紙面を割いて、バーンアウトしないための授業の履修の仕方、悩み事を相談する窓口の所在、 学校関係の医療サービスの使い方、各種宗教の施設や集会の案内まで事細かに説明してある。友達が消息不明になったら、 親の前にまず学校に連絡するように、と指示している。「MITは6~8年分のカリキュラムを4年で詰め込む学校。 新入生諸君が向学心に燃えるのはわかるが、決して、決して無理をしないように」と警告している。

彼らは本当に激しく勉強し研究するのだ。知の最先端にいて新しいものを生み出し続けなければならないプレッシャー。 工学部の大学院生の多くは授業をとりつつも教授に雇われ、学費も生活費も払えるだけの給料を貰って研究をしている。 学生の人件費の予算をスポンサー企業から引き出せない教授は容赦なくクビになる。ここにあるのはモラトリアムなどとは程遠い、 厳しい職業生活だ。先日の闇ツアーで知り合ったシンガポール人の新入生は、学部4年+博士4年(修士はスキップ) の8年分の学費+生活費を政府にスポンサーしてもらう代わりに、学位取得後は政府の技官として6年働く義務を負って来ているのだと言う。 18歳にして32歳までの人生を学問にコミット、高校時代の僕にそんな決断ができただろうか?

彼らと比べたら、どんなに忙しいといったってMBA学生の苦労などたかが知れていると思えてくる。 僕はここのエンジニアやサイエンティストを心から尊敬する。MIT独特のイタズラ文化は、 こうしたプレッシャーと闘いながら学生達が自然と編み出した、生きる知恵ではないだろうか?

 


 

そんなことを考えつつも、MBA学生たる僕は今日も、深夜のSodium Drop開始直前まで飲んでいた。 ボストン地域のフルブライト奨学生20人(MIT、ハーバード、ボストン大学等々)の集まりと、Sloanの同級生20人の集まり、 同じパブの隣の席で同時開催という珍しいセッティング。 両方の集団に属する僕ともう1人のニュージーランド人Joshuaとで行ったり来たりしながら、相変わらずモラトリアムを謳歌。

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オリエンテーション後の4連休も終わり、明日からはいよいよ正規の授業が始まる。はぁ・・・宿題やんないと。

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