konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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マケドニアその後、BoPの今後

むかしの記事で書いた、 マケドニアでの$100 Laptop導入。KSGでの継続検討を手伝ってくれていて、そのままOLPC($100 Laptop企画販売の非営利団体)のボードメンバーになった教授とばったり会う。

その後どうよ、と話していたら、なにやらOLPCが一般向け販売を始めるとのこと。こんどは消費者マーケティングに知恵を貸してよ、 なんて言っている。販売サイトはこちら・・・$399ドルで、 1台買ったらもう1台が途上国の子供に届きます、というしくみ。寄付分相当の$200はtax-deductible。 興味のある向きは是非。

home-giveOneGetOne laptop

さて、政府とUNDPとOLPCですったもんだしていたマケドニアは首尾よく進んでいるだろうか。春先には、 Intelがぶつけてきた類似品($200の「Classmate PC」、↓こんな奴)とOLPCを天秤にかけていると思われる、 マケドニアUNDPの動きもあったことだし。

classmate_pc

そういえば、去年僕がマケドニアの話をメディアラボでプレゼンした時、インテルでClassmate PCをやっている人が丁度来ていたのを思い出す。マケドニアは政府がやる気だしお互い面白い市場だよなあ、なにか協力できればいいね、 とか話していたなあ。ネグロポンテがライバル出現に怒る記事なんかもあるが、 途上国のBoP市場(Base of the Pyramid: 所得が1日2ドル以下の人口40億人を援助の対象でなく未開拓の新市場と捉える呼び方)だって競争の場。マケドニアでも2者が競り合って、 そろそろ進展するころか・・・と思い、しばらくぶりに関連記事など見て回っていると・・・な、なんと。

(以下、マニアックな話です)

・カリフォルニアの「バーチャルPC」メーカー、NComputing社がマケドニア政府から18万台を受注(プレスリリース

これは。。。OLPCでもIntelでもない。ラップトップですらない。 18万台といえば人口200万人のマケドニアでは小学生ほぼ全員。「1人1台」を、いくら低コストとはいえ、デスクトップでやるのか・・・・ 。(ちなみに、↓こんな奴。1台$70~)

l200_pic

「親機」の処理能力を、出入力インターフェースだけの「子機」が共有・・・古くは汎用機のダム端末やUnixのX Window System。PCが普及してからも、ネットワークコンピューティングやらシンクライアントやら、 マイクロソフトの独占に分散型でゆり戻しをかけようとする動きが出ては消えていった。ちょうど10年前にも、Sun MicrosystemsがJavaをひっさげて企業のデスクトップ市場奪回をはかろうとしていたのが懐かしい (守る側のMicrosoftのほうが1枚上手だったけれど)。けっきょくPCが充分安くなったこともあって、この手のしくみは一部用途 (情報セキュリティとか)以外では流行らない、と思っていた。史上最大規模の18万台シンクライアント一挙導入が、 辺境マケドニアで起こるとは。

専門は自律分散システムということに(10年前は)なっていた自分は、なんともいえず複雑な気分。 さんざん市場分析とか説得工作とかやって、巡り巡ってMITやらインテルやらが闘った挙句に、こういう展開かよ。 僕がいなくなった後にどんな交渉駆け引きがあったのか分からないし、UNDPはこの件にからむ公開情報からはすっかり姿を消してしまった。 $100 Laptopも(たぶん)Classmate PCも、子供の学習の仕方、 教育の質を根本的に変える目的でできたラップトップのはずだが、とりあえず各自の机に一台、 という形をとることでそれらの相当程度は失われてしまった。マケドニアが世界に先駆けて作ってた人口カバー率98%のWiFi(無線LAN) インフラは相変わらず活用されていないままだろうか。 初等教育へのラップトップ導入で家庭ぐるみでユーザーベースを一気にクリティカルマスに持っていく話はお預けだし、 先に控えていたWiMAX化と更なる通信市場の競争化も先がよく分からなくなる。

一方でプレスリリースをよく読むと、NComputing導入のひとつの要因はメンテナンスの容易さだったことが伺える。 世界中の途上国の学校がPCを導入したまま放ったらかしで使えなくなっている現実をみれば、 メンテナンス網の整備が一番のボトルネックなのは明らかで、 シンクライアントにとっては実は途上国向け初等教育こそがニッチだったともいえる。さんざん騒がれてから10年経って、 当初と全然違う生息地をようやく見つけた低コスト技術、、、。

Disruptive InnovationはBoPのためにある、という議論が概念的には流行りはじめてきたが、 いよいよ実感を帯びてきたかんじ。日本の製造業の皆さん、こういうのってワクワクしませんか?  GSBとかIFCとかも喜んで手伝ってくれると思いますが、どうでしょう??

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