konpe's 夜の仕事記

民間セクター開発、BoP、Clean Tech

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卒業

2日続いた卒業式が終わりました。

慌ただしく荷造りを終え、なにもなくなった部屋で、数時間後のフライトを待ちながらこれを書いています。

長かったようで、一瞬で過ぎてしまったような3年間。最後はやっぱり感傷的になるのかなあ、とか、達成感に浸れるのだろうか、とか、 色々予想していましたが、どれとも違った複雑な気分です。祭りが終わって閑散としたような、大海の真ん中に放り出されて途方に暮れたような、 走っても走っても出口の光が遠のいていくような、ラフスケッチが終わって、さあ絵の具を塗ろうというところで日が沈んでしまったような、 それでいて、暖かい、力強い光を放つ星達が遠くから静かに応援してくれているような。

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出し物その2

先日のTalent Show(かくし芸大会?)では、こんなのを披露。

こないだ和風を演った時にはぶつくさ余分なことを考えたけど、 割り切って郷に従うのも一興、清々しく感じさえもした。こうしてアイデンティティというものは変容していく んでしょうか。

こんなバカやれる学生生活も残すところあと3週間?? 授業はぜんぶ終わって、テストやレポートもほぼ完了。なんちゅうか、 激辛料理を頂いてしばらくたったけどまだ舌がぴりぴりしてる感じ。頭の柔軟体操も兼ねて、 卒業式までの間またちょっと遠出して参ります。

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グローバリゼーションとロボット

突然だが、自分はロボット好きである。一連のロボット記事にあるとおり一時は活発にいろいろやっていたし、 このブログのトップの右上にロボットがいるのも、ケネディスクールに行くようになってからもタイトルが「MIT Life」のままなのも、 それなりの思い入れがあるからなのだ。

日本の自動車とか家電の世界で培われてきた、センサ・アクチュエータ、メカトロ・組み込みシステム、小型・軽量・省エネ、安心・安全、 といった諸々の技術および技術思想、また作り込み・すり合わせの組織能力は、いまだに世界最強の製造装置、産業ロボットや一部産業素材 (カーボンファイバーとか)と結びついて将来かならず民生ロボットで花開くとおもっている。 人が人型の人工物を創造することが宗教的抵抗感や怖れに結びつく欧米と違って、鉄人28号、アトム、ドラえもん、 コロ助で育った日本人は心の準備(というか開発者の熱意)があって、出発点から優位に立っている。韓国、台湾も最近はがんばっているが、 少子高齢の課題先進国の日本は、(幸か不幸か)介護・家事の国内先行需要では絶対に負けない。 経産省にロボット課長さんがいらっしゃるくらいで、産官学コラボにも余念がない。こんなダイヤモンドの諸条件が揃ったからにはポーター御大のクラスター論の出番!  というか、既に日本中(大阪 名古屋 福岡など)にロボットクラスター形成の努力は見られる。

・・・のだが、最近どうも雲行きがあやしい。いや日本のロボット産業が、ではなくて僕のロボット産業応援気分がである。 日本の製造業とイノベーション、という留学開始当初の問題意識が、より広くて複雑な背景のなかに位置づけなおしてずいぶん変わってきた、 というのは前のヨコの振り返り記事に書いたとおり。 それはそれとしてロボットは追い続けるだろうと思っていたのが、容赦なく世界観の変容を迫る学びの波が、 とうとうその足場を洗うところまで来てしまったのだろうか・・・。以下、サマーズ教授とプリチェット教授の漫才授業「グローバリゼーション」 より。

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修羅場リーダーシップ

回を重ねるごとに議論が深まっていくディーン・ウィリアムズ教授の異文化リーダーシップ授業。 先週のお題は「クライシス・チャレンジ」。

ハイフェッツの続編・応用編ともいえるこの授業は、世界の歴史とか映画とか神話とか各人の小咄を題材にしながら「適応的課題」 (ハイフェッツ用語:既存の知識では解決できない、社会や組織の学習と適応を必要とする課題)を6つの典型的なパターンに分類し、 パターン毎に課題の本質を分析して取るべきアクションを一般化する、というアプローチで進めている。 課題のフレームワークは以下のようなもの。

1)アクティビスト・チャレンジ:皆がうすうす気付きながらも目を背けたいような、環境変化にともなって発生した難問。 皆を問題に正面から向き合わせないとそもそも問題解決が始まらず、放っておくと人々は逃避行動(問題の否定・すり替え、スケープゴート、 外敵の創出、権威に対する攻撃、等々)に走るばかり。でも下手に問題の所在を口に出せば(問題そのものでなく)「自分」 に注目が集まり攻撃の対象にされるので危険、みたいな状況。中国勢にやられて赤字垂れ流しの事業部の人達に「この事業って再建不能では?」 とか。

2)能力開発チャレンジ:新たな脅威に立ち向かう、あるいは新たな機会をとらまえるために、組織なり社会にあたらしい能力 (capacity)とかプロセスとか組織構造を生み出さなければならない。 オーナーシップある試行錯誤を通じた学習が起きなければいけないが、皆は権威に依存して、なんとかしてくれることを望んでいる、 みたいな状況。 世銀やIMFが途上国政府に向き合うとしばしばこうなる、とか。

3)移行期のチャレンジ:価値体系の一部を修正して新しい時代に船出しなければならない状況。上の能力開発と一見似ているが、 問題になるのはcapacityのなさではなく、古い価値観への固執とか郷愁とか喪失への不安からくる抵抗。 「宝石でできた鎖で足を縛られて、宝石を壊さないと歩き出せない」人達を、どうしたら新天地を目指す船に乗せられるか。 日本にとってのグローバリゼーションとか?

4)防衛・維持のチャレンジ:資金、政治力、精神的持続力その他のリソースが底をつき、 人々を結びつけていたはずの共通目的や価値信条が摩滅、みたいな八方塞がりの状況。コミットメントが落ちて逃亡したり、 諦めて死を待つしかないと諦めたりする人達に、どうしたら希望の火を灯せるか。 アウシュビッツとかシベリア帰還とかエベレスト登山とかカリスマ創業者死去とか。

5)創造的チャレンジ:過去に例のない飛躍的な仕事、ブレークスルーを成し遂げなければならない状況。 いかに異質なもののぶつかり合いからクリエイティビティが発現する場をつくり、権威者が「自分が唯一解を持っている」 と思い込み場を制圧して皆の創造性を奪ってしまう危険を抑え、集団として生みの苦しみに耐え、 短期的な時間と労力の無駄に対する糾弾から重要な仕事を守りきるか。

6)クライシス・チャレンジ:内外からの脅威で集団の生存が脅かされる状況。防衛・維持と一見似ているが、 じりじり朽ちていくのではなく不測かつ緊急の事態で、能力開発とも似ているが試行錯誤している暇がない。皆が不安にさいなまれ、 近視眼的思考、生存のための攻撃性が支配的になる中で、いかに暴発を抑え、わずかでもクールダウンするスペースを作り、防衛・維持、 能力開発、創造のためのあらゆる代替案を集団から引き出すか。

成功例、失敗例を対比して、行動指針を引き出していく。結果を単純に個人の資質やスタイル、能力に帰着するのではなくて (それをやると行動指針が出ない)、状況・背景、各プレーヤーの行動、人々の反応、 インタラクションを通じた事態の進展のしかたと要素間の因果関係をつぶさに理解する、という基本アプローチは、 ある意味ポーター御大のクラスター分析と同じ。興味のある方はウィリアムズ著:Real Leadership参照。ハイフェッツ本とちがって邦訳がありませんが、なかなか良い本です。

さて、6)のクライシス・チャレンジが一番やばそうなのはなんとなく想像がつく。これに切り込むケースその1は「東チモール」。 ウィリアムズ教授は東チモールの独立直後に初代大統領シャナナ・ グスマオのアドバイザーをやっていて、当時の状況をよーく知っている。

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ワインと開発と社会の学び(2)-周辺振り返りヨコ編

ひさびさにポーター授業の紹介、前回からちと間が空きましたが、 続きをば・・・と思っていたら、ワインの話よりもっと直接的に自分の思考を前進させる機会があったので、そっちの話を。

この授業は、ふつうのよりやや長め。週2回x2時間あるのだけれど、だいたい前半のケース議論(1時間半くらい) が盛り上がって長引き、教授による理屈の説明で残りの時間を使いきり、 個別ケースを超えた概念レベルの質疑応答の時間をほとんど持てないまま学期前半が終わりかけていた。授業で直接扱う内容 (ミクロ経済と戦略論に基づく国・地域の成長戦略、クラスター開発)と、直接は扱わない周辺領域(マクロ経済政策、通商、社会政策、 政策過程、文化、等々)との接点、みたいな話もポーター教授はけっこう好むのだけど、そういうヨタ話にもほとんど時間を割けていない。 それで、追加の補講をやるから興味のある人だけおいで、という話に。話してみたいことは山ほどあるので喜び勇んで行ってみたら、 来ていたのは100人近くの受講生のうち10人強。少人数でケースもアジェンダも何もなく、ポーター御大に言いたい放題・聞きたい放題、 というなかなかぜいたくな2時間。

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ひさびさに日本考

先週末は「International Night」なるケネディスクールの多国籍風学園祭で、各国陣営が歌やら踊りやら、 自慢の一芸を披露。

日本勢の出し物は↓こんな感じ。

3年も留学生をやっていると、お国自慢イベントで一番作り込むのは必ず日本、という相場観というか、 変な勝ち癖のようなものがついてくる。・・・と言うとおこがましいのだが、 どんなに学生の本業が忙しくてもやっぱり凝らずにいられないのが日本人。同じくJoint degree3年目の非日本人連中からは、 「やっぱり、期待をうらぎらないね」とのコメント。

もちろん、日本人皆でわいわい準備する過程は楽しいし、観客が沸いて盛り上がるのも嬉しいし、 後からあちこちで声をかけてもらえるのも誇らしい。が、初めてそういうのを体験して「みたか、おちぶれたように見えても日本は健在なんじゃ! 」と喜んでいた頃と違うのは、いろいろ追加でややこしいことを考えてしまうこと。

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ワインと開発と社会の学び(1)

グローバリゼーションの授業(サマーズ)とクラスターの授業(ポーター)、異文化リーダーシップに負けず劣らず面白い。 なんでおなじ経済学でも、先学期のスローンの授業(Industrial Economics:ピンダイク)より格段にのめり込むのか、 と考えていて、いくつか気が付いた。Ind Econの主眼は企業がいかにマーケットパワーを行使し、 なるべく多くの価値をキャプチャーするか、というもの(価格差別化して消費者余剰をしぼりとれ! とか)。 それはそれで戦略論の基礎の重要なところではあるけれど、 自分はやっぱり取り分を増やすことより全体のパイを増やすことに知恵を使いたいのだった。 マクロに分業特化を進めて死荷重を減らすグローバリゼーションにしろ、 ミクロに競争を通じて技術革新による溢出効果と組織間学習を加速するクラスター形成にしろ、目的は価値創出にある。

加えて、Ind Econは現実課題のなかでミクロ経済で補足できる部分を拡大しようとしていた意気込みはよかったのだけれど、 決定論的かつ経済に閉じていた。一方グローバリゼーションについては市場統合、国家主権、地球公共財という連立不可能な三要素 (impossible trinity)、またクラスターについては政府、企業、研究機関等が果たすべき役割、という、 どのセクターで仕事をする人にとっても一般解のない問いが最後まで残る。学問的には、前者については国際関係と政治経済、 後者については社会学、組織論といった分野横断的な探求の余地が開かれているし、 実務的にも個別事情に応じてそんな問いに自分なりの視点を示すには、文化適応や価値観の変容、 一段高い目的に向けて境界を超える集合的アクション、という自分の興味に訴えるところが強い。 こういう視点で最初から3年間勉強できていたらどんなに効率がよかったことか、と思うものの、試行錯誤してようやく見出したものだから、 まあしょうがないのでしょうね。

さて、先週のポーターの授業は、カリフォルニアのワインクラスターの話と、コスタリカのインテル誘致の話。 じつはどちらも自分にとっては、マケドニアで仕事をしていたときに読み込んでいて馴染みのあるケース。 思えば上記のような課題意識すべての出発点を与えてくれたのはマケドニア体験だった。思い返しながら、 今同じ仕事をするとしたらどうするだろうか、ということを考えていた。

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進歩と文化

Dean Williams教授の異文化リーダーシップ授業が盛り上がってきた。2年間留守にしていた先生だし (マダガスカルに行ってたため)、前評判もないので少人数で始まっていたものの、1週目を終えてからは先学期のハイフェッツ受講者を中心に 「とてもいけているらしい」と口コミで広がり、聴講者が押し寄せてたちまち結構な大所帯に。TAとしては嬉しさ半分、仕事が増えて悲鳴半分。 授業が問いかけるキークエスチョンは、「社会・文化・共有価値観に深く根ざした行動様式が、 新たな機会と脅威に対して機能不全に陥ったときにいかに変革を進めるべきか?」  学生自身の失敗談を扱うため内容がConfidentialだった先学期の授業とちがって、今期のは心置きなく書けます。

今週は映画を一本見て、みんなで失敗の原因を議論。映画はBlack Harvestといって、 パプアニューギニアの農園開発を描いたもの。 撮影チームが原住民の村に張り付いている間にたまたま起きた出来事をひたすら取り続けたドキュメンタリー。 農園で働く原住民たちの間で戦争が起こり、撮影チームメンバーもヤリで刺されたりとなかなか大変で、 ドキュメンタリー制作についてのドキュメンタリーまで作られたそうな。以下、続きを読む前にこっちゃんのサイトにある映画あらすじをご参照のこと。

black harvest

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今学期のお品書き

最終学期。出だしからフル回転で各授業が立ち上がり、着地点がなんとなくではあるが見えてきた。 2年半の学びを立体的かつ分野横断的に統合しつつ、自分の今後にどう活かすか、時間をかけて考える半年間になる予感。

この2年半を棚卸しすると、学んできたことはざっくり3つのキークエスチョンに集約されることに気が付く。

(1)世界はどう動いているか・・・マクロ経済、国際金融・貿易、国際政治、途上国開発、気候変動・エネルギー、安全保障、等々。 これに貢献したのは主にケネディスクールの授業と、 国連と世銀/IFCでのインターン旅行および、 志が高く経験豊富な同僚・友人達による思想的影響。

「世界がどう動いてきたか」「どう理解すべきか」について理論と語彙を注入され、 いろんな生々しい事例や自分の取り組みをつうじて理想と現実の乖離を体感し、複雑かつ相互依存な世界観が形作られてはきたものの、 「これからどう動いていきそうか」「自分がどう関わっていきたいか」を明快に考えるにはまだまだ力が及ばず。

(2)イノベーションはどう起こせるか・・・産業組織論、科学技術政策、戦略・イノベーションマネジメント、システムダイナミクス、 ファイナンス、他MBA基礎科目。おもにスローンの授業と一部ケネディ、 授業から派生したいくつかのコンサルティングプロジェクト、メディアラボでのプロジェクトから派生した研究活動、教授陣による影響。

個別企業の製品市場戦略、技術に基づく新事業開発、という、仕事を通じてお馴染みだった世界観が押し広げられ、 いろんな問題意識に発展。個別企業の意思決定を超えた諸々の構造要因がどう作用するか。産業単位での興亡のメカニズムは何か。 産官学のインタラクションをつうじて誰がどんな目標に基づきどう振舞うのか。結果、(1)に起因する機会がどう捕捉され、 脅威がどう増幅されるのか・・等々。それなりに自分の職業生活を通じた関わり方のオプションが見える段階には来ている。

(3)個人はどう集団・組織・社会を進歩させうるか・・・分野の名前に落とせば組織行動論、社会学、社会・集団心理、認知、発達心理、 云々を束ねたリーダーシップ論と組織学習理論、ということになろうが、ほぼ固有名詞でボストン近辺の特定の教授陣からの影響。ロナルド・ ハイフェッツ(KSG)、ピーター・センゲ、エドガー・シャイン、デボラ・アンコナ(Sloan)、クリス・アージリス(HBS)、 ロバート・キーガン(Harvard教育大学院)、リチャード・ハックマン(Harvard心理学科)、他。

知識の吸収とは違う形態の学びを知り、学びの過程を共有した仲間とは強いつながりができ、学ぶ側から人の学びを助ける側にまわり (TA、STeLA)、MITの修論で一旦はまとまった形になった。 そういえば、修論よりいくぶん前の内容ではあるが、関係者一同の論文がIPSJイノベーション特集号に採録されたりもした。 修論で描いた一般論を(1)や(2)の文脈に位置づけなおして具体化すること、 今後の職業生活をつうじてどんな時間軸でどう発展させうるか明確にすること、が目下の課題。

さて、これを踏まえて今期の授業は、3つの学びを統合しつつ深める以下の品揃え。

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学ぶこと、学んでもらうこと

いやはや。早いものでもう学期末。

MITの学食に陣取り、相変わらずフル稼働のリーダーシップ授業のTA仕事 (ペーパー採点)をしていたら、夏のSTeLAの「教え子」のDに会う。参加者最年少(学部3年)のDは、 STeLAの10日間で結構な困難と向き合って、深く学んだ参加者の1人。その後どうだい、と聞いてみたら、案の定というか、 迷いは増える一方だという。

理系の専攻を決めたところだったのに、世界がこれから立ち向かうチャレンジを身をもって体験し、 政策とかビジネスの人達をはじめて生身の人間として理解し、興味は経済やら社会学やらに広がって、途方にくれる一方。 一生学生やってても足りないかもしれない。どうしてくれるのよ(笑)・・・。まだまだ若いんだからいいんじゃないか、と、 半分自分に言い聞かせる気持ちで言ってみる。君は僕がいま体験してることを10年早くやってるんだからいいほうだ。 先は長いから覚悟しとけよ、フォッフォッフォ。

自分の価値体系に他人の価値体系を重ね合わせて見ることができて、世界観が一段上がるような学びというのはどういう時に起こるのか、 ということを最近よく考える。TAの仕事では、目的の8割くらいはそこにある。人がみな、Dみたいな受容性をもっていたら、世の中さぞかし、 短期的には生産性が低く、でも長期的には適応性が高くなっていることだろう。手元のペーパーに目を戻す。学ぶまい、 と必死の抵抗を見せる学生たちとの紙面・対面の対話の軌跡がそこにある。

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30th birthday

今日、10月7日をもって、30歳になりました。地球のあちこちからお祝いして下さった皆様方、心より御礼申し上げます。

・日本時間7日午前0時に相変わらず示唆に富んだメッセージをくれたAサマ、ちゃんと1日、振り返りと展望に使いましたよ。

・それより先にGREEで一番乗りしてたS、幸せは日々舞い込んでます! 同じく書き込んでくださった皆々様、 ぜひまた遊んでください。30になった実感は、1日くらい時間差をおいてじわじわと。ボストン生活は飽きるどころか、日々新展開です。

・父上母上、今日まで元気に学んで遊んで悩んで迷ってこられたのも、お二方のおかげです。深謝。

ボストン時間で20代最後のひととき、30代最初のひとときをいっしょに過ごしてくれたのは、10人ばかりの友人たち・・・春休みに 「枕叩き合宿」なる一週間を共にくぐり抜けた、沈黙や涙や自分との約束を共有できる特殊な連中。「さあ、あと10分だ。 20代でやりたりなかったことは?」と聞かれて、「人とつながること。」と答えたら、なんだまだ足りないのか、とばかり抱擁の嵐。 あそこで飲んでる奴らとも最後につながってこい、というので柄にもなくナンパ(男3人組)。日付が変わると店中の客がhappy birthday to youと合唱してくれる。この国のこういうところは好きだなあ。

今日は仕事に追われるのはやめてゆっくりしよう。朝は日本から届いた本を読んで、午後は散歩。MITからハーバードまでのんびり歩く。 曇り空だったのが、だんだん日が射してくる。折りしも、October Festという祭りの真っ最中で、パレードの音楽が心地良い。 ちらほら知った顔にも会う。勝手に街中が祝ってくれているつもりになって、足取りが軽くなる。

ハーバードから西に折れて歩き続けると、おおきな集団墓地に出る。ここは、ケンブリッジ近辺で歩いていける場所ではいちばん静かな、 先の仲間とも共有している大事な場所。祭りの日に墓参りに来る人もいないので、いっそう静か。気の向くままに歩いて、 心が反応する場所でじっとする。死ぬときに、誰がそばにいるかなあ、みたいなことを考える。

帰り道、いかにも仕事らしくない仕事をすこしはしよう、という誘惑に勝てずに、学校の図書館で映画を一本借りて見る。 12人の怒れる男、リーダーシップの教材に今年初めて採用。他の教材のほうが授業の趣旨に合ってるかも、と思いながらも、 宿題レポートの質問項目を考える。

自分に何か買ってあげようと思い立って、ハーバードスクエアを物色。なにか、次の10年の過ごし方を指し示すようなもの。 心が反応したのは、ちいさな緑の鉢植えと、おおきな世界地図と、日本製の包丁。ぜんぶ買おうとおもったけど、これがある生活って、、、 とひとつひとつ思い浮かべるうちに、若干怯んでしまう。まあいいや、準備ができたときに、ひとつずつ買おう。

コーヒー1杯飲んで帰ろう、と駅前の喫茶店に寄る。友人2人に立て続けに出くわし、話し込む。自称妹分の国際機関出身Mとは、 将来の仕事の話。開発効果が一番出る仕事って、開発分野じゃないところで起きなきゃいけないんじゃないの?  かってに兄貴分と慕っている博士課程のJとは、興味が一致する研究の話。幸せの心理学と苦痛の組織論とリーダーシップ開発。 この2人に今日会ったのは象徴的なのかも。

中の世界と外の世界が微妙にシンクロした、とてもよい1日でした。皆さん、次の10年もどうぞよろしく。

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KSG的リーダーシップ(1)

秋学期の正規授業が始まってはや一ヶ月。孤独実験の好機と思っていたら、 そうは問屋が卸さないとばかり、怒涛のように人と会い続ける日々。去る人がいれば来る人もあり。誰が影で糸を引いてるのかと思うくらい、 絶妙なタイミングでびっくりする再会もあり。

何より、ケネディスクール・リーダーシップ授業のTA(ティーチング・アシスタント)の仕事が濃密。勤務時間が週30時間以上。。。 半ばフルタイムに近い。いきおい、多数抱えていた趣味的プロジェクトは取捨選択せざるをえない。時間・労力だけでなく気力・ 精神力の消耗が激しい。週2回の授業の直後、MITに移動してスローン一番人気の授業(Industrial Economics) に出るスケジュールになっているが、たいてい上の空で、前の授業のことばかり考えていたりする。

ふつうのTAとだいぶ違うので「何がそんなに大変なの?」とよく聞かれるが、仕事は大きく3つくらい。

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学んでるのかな

うーん。分からん。

最近よく分からんのですよ、いったい何を学んでるのか、はたまた、何かを学んでるのかどうか。

ここの更新ペースも月1くらいに落ちてきてますが、なにか頭に刺さることがあって書こうとしても、ハタと手が止まってしまい、 「う~ん、もうちょっとアタマがすっきりしたら書こう」と思って、いつもそのままになってしまうのでした。 このままいつまでも書かかなそうなので、すっきりしないまま書いてみることにします。

MITでもHarvardでも、間もなく春学期の前半が終わろうとしていて、学期前半分の授業は今週が最終回。今期の授業は、 ケネディで4つ、スローンで3つ、教育大学院での聴講が1つ。

ケネディの学生の推奨数は4つとされている中、これはやりすぎで、日によってはMIT-Harvard間を2往復 (片道15分のバス/地下鉄の中ではひたすら読み物)。皆に「クレイジーだ」と言われつつも、自分の中で次第に見えてきたテーマに沿って、 逃せないものを選んだらこうなりました。なんとか生き延びてますが、さすがに大変。精神的プレッシャーは仕事してた時よりは低い (やんなくても人に迷惑かからない)ですが、起きてる時間はもしかしたら仕事してた時より長いかも。。。

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アングラ伝統 ハーバード編

今日は、まったくどうでもいい話を1つ。

先週のおわり、2週間の濃密授業の打ち上げで、最後まで飲み続けていたのが僕と中国人クラスメート2人。例によって、 アベもヤスクニテンプルに行くのか、とか(テンプルじゃなくてシュラインだ、といってもなかなか覚えてくれない)、 センカクアイランドの領有権にどんな根拠があるだとか、ケネディスクールっぽい話題でやいのやいのとやっていた折。

「ところで、今日の深夜に、ハーバードの伝統行事がおこなわれるらしいのでこれから行かないか」

むむっ。即座にMITの愛すべき各行事(裏ツアーとかSodium Dropとか)を思い出し、そういうの大好きなもんで、どんな伝統? と訊いてみたら、「裸で中庭(ヤード)を走り回るのだ」 という。期末試験前のストレス解消に加えて、ここで思い切り恥をかいておけば試験で失敗しても恥ずかしくないのだ、という理屈らしい。 しかし、裸で走る、って。上記MITのバカさ加減と比べても知的水準というか、羽目の外し方のセンスが・・・。 そんなに裸で走り回る様を見に行きたいの? という問いに、予想外の恥じらいを見せつつも行くのだという姿勢を崩さない中国人女子A。 まぁもう一杯くらい飲んでのんびりしようや、と口では言いつつ、やはりそわそわしている共産党政府出身男子B。 早めに行かないと良い場所がとれないから、とか言っている。良い場所って。

そんなこんなで、連れられるまま待ち合わせ場所に行くと、やはりそわそわしながら大勢で待ってる中国人仲間達の姿が。 日本人は誰もそんな話してなかったのに、うーむ。おそるべき情報網と結束力。これは、仲間に入れてもらえたということなのか?

そして深夜12時、、、学部生たちは本当に裸で走り回ってました。男も女も、この寒いのに、丸出しで・・・。 人によってはさすがに恥ずかしいのか、箱をかぶって顔は隠したりしている。周りには、あっはっは、と喜びながら写真を取りまくる観客勢。 そして奥で音楽を奏でるハーバード吹奏楽部。シュールだ。。。

Primal Screamというらしいです。毎学期末やっているらしいので、ご関心のある向きは是非。

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日本観いろいろ

ボストンに来て1年半たっても、いまだに「日本を再発見」、という瞬間がたまにある。最近の目ウロコをひとつ挙げると、「じゃんけん」 は日本発、しかも世界にけっこう広まっている、という話。

これは、授業のチームプロジェクトで役割分担決めをやってて気付いたこと。アメリカではコイントスがメジャーだけど、 日本には道具を一切つかわずに瞬時に勝ち負けを決められる、しかも運だけじゃなく心理戦の要素もあって奥深いこんなゲームがあるよ、 みたいな話をしたら、みんなちゃんと知っていた。

国によって微妙にルールが違ってたりして面白い。日本だと石、ハサミ、紙(グーチョキパー)のところ、中国ではハンマー、ハサミ、 爆弾だったり(なんとも物騒)、インドネシアでは象、人、アリだったり(なんとも平和)。象は人より強く、人はアリより強く、 アリは象の耳に入ってきて象を困らせるんだそうな。

フランス人にこの話をしたら、「そうそう、フランスにもある。石と、ハサミと、紙と、井戸」・・・なぬっ。井戸??

彼のいうところによれば、井戸は石とハサミには勝つ(これらは井戸に落ちる)が、紙に負ける(井戸がふさがれる)。 紙は井戸と石に勝つが、ハサミに負ける。石とハサミは、他と違って、1つに勝って2つに負ける。むむむ・・・。 単純に確率論で言えば2つに勝つ井戸と紙が有利で、井戸より強い紙を出したくなるものの、 ゲーム理論みたいに裏読みをやるとじつに複雑な心理戦になる。なんとなく、フランスっぽい・・・。

ちなみに、Wikiによれば、 じゃんけんは江戸時代に原型が中国から伝わって日本で改良され、最近になって日本の武道・スポーツやアニメ・ 漫画の世界展開にあわせて普及したとのこと。関東の秩父地方に「井戸」を含むローカルルールがあり、 秩父の人間がフランスにじゃんけんを伝えた可能性が高い、との記述まである。しかし、メード・イン・ジャパンなのだ!  という話をしても彼は頑として信じなかった。やっぱりフランスっぽい・・・。

おなじくWikiより、「日本ではじゃんけんだけの大会など馬鹿らしくて開かれないが、 近年じゃんけんが普及した地域では新知識にたいする感動が大きく、世界大会が開かれるようになった」とのこと。世界チャンピオンのサイトには決勝戦の動画もあり、 なかなか趣き深い馬鹿らしさに関心。

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タイムスリップ

先日の中間選挙で上院、下院ともに民主党が過半数を占めたことで、ブッシュ大統領が厳しい政権運営を強いられることは必至・・・。

とか何とかいう、これまでだったら自分にまったく縁がないと思っていたようなニュースが、KSGではすっかり生活の一部。

2006-11-08 007

選挙当日には、どうやら民主党が優勢ということで、開票速報の大画面中継とあわせて学内で祝勝会までセットされていた。 J.F.ケネディの名がついた学校だけあって、ここでは民主党支持者が圧倒的に多い。

2006-11-08 010

青が民主党。ひとつ塗りつぶすたびに、みんな大盛り上がり。 スローンでは学生のうちから起業する連中がぞろぞろ出てくるのと同じように、KSG(のアメリカ人)はキャンペーンに参加したり、 討論会やら何やら主催したりと政治活動に余念がない。僕、政治にはあんまり興味ないんですけど・・・、 という本音は、ここではあまり声を大にしては言えない。

経済オンチ、政治オンチじゃいかんなあと思いながら、これまでそんなの勉強する状況に追い込まれることもなく済んできた。 夏のマケドニア体験を通じて、全く土地勘のなかったいろんなもの(民族対立、戦争、貧困、経済復興、投資誘致、リージョナリズム、云々) に直面し、それなりに悩みながら仕事して、達成感がありつつ残尿感もあり、もうちょっと世の中のことを知らないとなあ、 と思って帰ってきたところだった。約3ヶ月間ケネディスクールで過ごしてみて、もともと仕事で慣れ親しみスローンでも掘り下げていた世界 (企業の競争環境、戦略、イノベーション、云々)、ケネディではじめて触れる世界(金融・財政政策、通商政策、科学技術と国の経済発展、 政策決定過程、云々)、がマケドニア体験を介して頭のなかでプチプチつながり、だんだん世界観が構築されていく感じがなんとも心地よい。 こんなに真面目に勉強してるのって10年振りくらいじゃなかろうか。

 


 

この週末は、日本の勤務先からボストンにリクルーティング御一行が訪問。自分も会社説明会だのディナーだのに動員されて、 ひさびさに会社の立場で話をし、旧知の同僚の面々とも近況を交換。現実に引き戻されるというか、タイムスリップしたような気分になる。 同社を辞めた人、留学で一時的に離れた人は皆、「どんなに良い会社だったかが、離れてみて身にしみた」と口を揃える。確かにそうである。 しかし一方で、もっと広い世界を知ることが面白くて仕方ない今の自分。

同時期に留学している面々も、卒業・帰国を控えてそわそわし始める時期。 ボストンの友人達も自分の勤務先を就職活動の対象にしてくれていて、ここから将来の同僚になる人が結構いるのだろうな、 と思うと不思議な気分になる。進路を決めるって大変なこと。そんな中で、ひとり留学期間を3年に延長し、よいのか悪いのか、 興味関心が拡散する一方。どこかのタイミングで見切りをつけて、帰国後の仕事に向けてギアチェンジをしないといけないのだろうけれど、 うーむ。まだまだモラトリアムから抜けられる気がしない。社会復帰できるのだろうか・・・。

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KSG開始

どうもです。しばらく休止してましたが、ぼちぼち再開します。

マケドニアでの仕事は(PCが壊れつつも)大変満足いただいて無事終了、ボストンに帰ってきてケネディスクール(KSG:Harvard J.F.Kennedy School of Government)での新学期が始まりました。合計3年のMBA/MPA joing degree programで、ことし1年間はKSGにて、 来年はSloanとKSGで半年ずつ過ごし、2008年夏に両方修了の予定です。

さて、去年1年過ごしたMITはびっくり仰天連続の場所でしたが、KSGもなかなかおもしろい所です。

2006-09-25 002

これは先週開催された、セルビアの大統領とクロアチア大統領の対談、というイベント。バルカン半島の平和構築と経済発展に向けて、 みたいな物々しいお題で、マケドニア帰りの身としては興味津々。大統領のお二方は、仲が良いのか悪いのか、お互いつっこみまくりで、 笑いの絶えない会でした・・・。フォーラムイベントといって、えらい人を呼んできては、 こんな感じの講演会とかパネルを週2回くらいやっています。

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